さよならエレジーのコード進行と初心者向け簡単アコギ攻略法
2018年に日本テレビ系ドラマ『トドメの接吻』の主題歌として大ヒットを記録し、今やアコースティックギター弾き語りの定番曲として定着した菅田将暉の『さよならエレジー』。シンガーソングライターの石崎ひゅーいが作詞・作曲を手掛けた本作は、哀愁を帯びたメロディとロックテイストの疾走感が融合した屈指の名曲です。
アコギを始めたばかりのプレイヤーにとって憧れの1曲である一方、「ストロークのスピードについていけない」「バレーコードで指が痛くて挫折しそう」という声も少なくありません。本稿では、原曲のニュアンスを損なわずにバレーコードを回避する実践的なアプローチやストロークのコツ、最適なカポ位置の設定までを徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:基本キーはEm(ホ短調)。「Em→C→D→G」の王道進行を軸に、初心者でも押さえやすいオープンコード中心で演奏可能。
- 要点2:難所のバレーコード(B7やBmなど)は「簡易フォーム」や「Cadd9/Gフォームの固定」で劇的に演奏負荷を軽減できる。
- 要点3:菅田将暉のような熱量ある弾き語りを再現する鍵は、16ビートの右手の脱力とブラッシング(空ピッキング)による疾走感にある。
【楽曲の構造】石崎ひゅーい提供曲が放つ哀愁と疾走感のコード進行
『さよならエレジー』のコード進行は、哀愁(エレジー)漂うメロディラインを支える洗練された設計が特徴です。原曲キーはEm(ホ短調)であり、アコースティックギターで最も開放弦の響きを活かしやすい調性のひとつに分類されます。
イントロやサビで多用される「Em → C → D → G → D/F#」という流れは、J-POPや邦ロックにおける王道の進行パターンです。特にベース音がGからF#、そしてEmへと滑らかに下降するクリシェ的アプローチが、楽曲特有のスピード感と切なさを生み出しています。
石崎ひゅーいが菅田将暉のボーカルレンジとアコースティックギターの鳴りを綿密に計算して書き下ろした楽曲構造だからこそ、シンプルなコードフォームでも骨太なサウンドを鳴らすことが可能です。

【弾き方徹底解説】バレーコード回避の裏技と初心者が押さえるべき簡単コード
多くのギター初心者が最初に直面する壁が、B7やBmといったセーハ(人差し指で複数弦を同時に押さえるバレーコード)の存在です。『さよならエレジー』を無理なく弾きこなすためには、以下のバレーコード回避テクニックが極めて有効です。
まず、Bメロやサビ前のアクセントとして登場する「B7」は、人差し指で2フレットを全弦セーハするバレーフォームではなく、1フレット〜2フレットのオープンフォーム(開放弦を使うB7)を採用します。人差し指を4弦1フレット、中指を5弦2フレット、薬指を3弦2フレット、小指を1弦2フレット(2弦は開放)に配置することで、握力を消耗せずに豊かな響きを確保できます。
さらに運指のバタつきを抑える裏技として、1・2弦の3フレット(小指と薬指)を固定したまま「Em7 → Cadd9 → D → G」と移行するモダンアプローチもおすすめです。指の移動距離が極限まで減るため、コードチェンジの遅れを劇的に解消できます。
【実態検証】原曲キーとカポ位置の最適解|初心者と中級者のアプローチ比較
『さよならエレジー』をアコギで演奏する際、プレイヤーの習熟度や声域に応じたカポタスト(カポ)のセッティングが演奏性を大きく左右します。以下は、難易度別のコードフォームと演奏アプローチの比較データです。
| アプローチ | カポ位置・主要コード | 運指難易度・特徴 | 編集部の見解・推奨対象 |
|---|---|---|---|
| 原曲ストロングスタイル | カポなし(Capo 0) Em / C / D / G / B7 | 難易度:中 開放弦のダイナミックな低音が鳴る | 原曲通りの力強い弾き語りを目指す全プレイヤーに最適。 |
| 完全初心者向け簡単フォーム | カポなし(Capo 0) Em7 / Cadd9 / Dadd9 / G | 難易度:低 1・2弦固定でコードチェンジがスムーズ | ギターを始めて間もない初心者のファーストステップに推奨。 |
| 高音域アレンジ(女性キー等) | カポ3〜5フレット Am / Fmaj7 / G / C フォーム等 | 難易度:中〜高 きらびやかな高音域のストローク | 声の高さに合わせてキーを上げたい女性ボーカルに最適。 |

【ストロークの極意】菅田将暉の疾走感を再現するアコギ弾き語りテクニック
弾き語りにおいてコードフォームと同等以上に重要なのが、右手(ストロークハンド)のダイナミクスとリズムキープです。本曲のテンポは約135BPMと速く、ただ漫然とストロークを振るだけでは腕が疲れ、リズムが後ろに倒れてしまいます。
疾走感を出す基本ストロークパターンは、16ビートを意識した「ジャン・ジャカ・ジャン・ジャカ」のシャープな刻みです。以下の3点を意識することで、プロのグルーヴ感に近づきます。
- 手首のスナップと脱力:肘全体で振るのではなく、手首のしなりを使ってピックを弦に素早く当てる。
- 低音弦と高音弦の弾き分け:1拍目・3拍目は5・6弦中心の低音、ウラ拍では1〜3弦の高音を軽やかに鳴らしてリズムの起伏をつける。
- アクセント時のミュート(空ピッキング):サビの直前や小節の頭で左手の力を一瞬抜いて弦をミュートし、パーカッシブな「チャッ」というアタック音を混ぜる。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
ネット上の簡易TAB譜やコードサイトを見る際、初心者が陥りがちな誤解があります。それは「原曲の完全再現にこだわりすぎてリズムが止まる」という点です。
ライブ演奏時の菅田将暉のパフォーマンス映像やレコーディング音源を検証すると、必ずしもすべての弦を完璧に鳴らし切っているわけではありません。むしろ勢いと歌のパッションを優先し、コードチェンジの瞬間は開放弦を鳴らしながら素早くポジションを移行しています。
「1音でもフレットを踏み外したらやり直し」という完璧主義は、弾き語りの躍動感を奪う要因となります。まずはリズムを一切止めずに右手を振り続けることこそが、上達への最短ルートです。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
『さよならエレジー』は練習曲として極めて優れた構造を持っていますが、現在の習熟度によってアプローチを変える必要があります。
【今すぐ挑戦すべき人】
・Em、C、G、Dなどの基本コードをある程度押さえられる人
・ストロークの脱力とスピード感を身につけ、ロック調の弾き語りをマスターしたい人
・歌いながら弾く際のグルーヴ感を養いたい人
【ステップアップを挟むべき人】
・ギターを握った初日で、まだ指先に弦のタコができていない人(まずは『スタンド・バイ・ミー』などの低速テンポ曲で指の皮を強化することを推奨)
・FやB7などのバレーコードをすべて原曲通りのハイコードで押さえようとして挫折している人(前述の簡易コードフォームへの切り替えが必須)

【さよなら エレジー コード】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ギター初心者ですが、どれくらいの期間で弾けるようになりますか?
A1:1日30分の練習を継続した場合、簡易コード(Cadd9やオープンB7)を採用すれば約2〜3週間で1曲通してストロークできるようになるのが一般的な目安です。
Q2:原曲キーで歌うのが低すぎて歌いにくい場合はどうすればいいですか?
A2:カポタストを2フレットや4フレットに装着し、押さえ方はEmフォームのまま演奏することで、コード進行の難易度を変えずにボーカルのキーだけを半音単位で上げることができます。
Q3:ピックはどのような硬さ・形状を選ぶのが適していますか?
A3:速いストロークでも弦に引っかかりにくい「ティアドロップ型」または「オニギリ型」の、厚さ0.6mm〜0.7mm程度(THIN〜MEDIUM)の柔軟なピックが弾き語りには最適です。
Q4:イントロのリフ(アルペジオ/単音)もアコギ1本で再現できますか?
A4:可能です。ただし弾き語り初心者は、まずイントロ部分もEmコードの力強いストロークから入るアレンジで全体の構成を掴むことをおすすめします。
まとめ:『さよならエレジー』を完全マスターするためのロードマップ
菅田将暉の『さよならエレジー』は、アコースティックギターのダイナミックな響きと歌の熱量を存分に味わえる名曲です。複雑なバレーコードに固執せず、まずはオープンコードや簡易フォームを活用して「リズムを止めずに弾き切る楽しさ」を体感してください。
右手の脱力とストロークのキレが身につけば、弾き語りのクオリティは格段に跳ね上がります。本稿で紹介した運指の裏技とストロークのポイントを実践し、自分らしい熱量あふれる演奏を手に入れましょう。 (出典: さよなら エレジー コード(Yahoo!ニュース))