【2026年最新】柔道の全100技一覧!投技68手・固技32手を完全網羅
日本発祥の武道であり、オリンピックをはじめ世界中で熱狂的な支持を集める柔道。畳の上で繰り広げられる一瞬の攻防には、物理法則と身体操法を極めた多彩な技術が凝縮されています。一口に「柔道の技」といっても、その全貌や正確な分類体系を把握している人は意外と多くありません。
現在、柔道の総本山である講道館が正式に定めている技は、投技68手と固技32手を合わせた「講道館百技(ひゃくわざ)」と呼ばれる全100技です。基本の足技から豪快な捨身技、勝負を決する関節技、さらには安全面から封印された禁止技まで、その全技術体系をわかりやすく整理して解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:講道館が公認する技は投技68手・固技32手の全100技で構成されている
- 要点2:立ち技だけでなく寝技・捨身技・五教の技など緻密な技術体系が存在する
- 要点3:安全性確保と競技性向上のため、蟹挟や下半身への直接接触など一部の技は公式ルールで禁止されている
【投技68手を分類】手技・腰技・足技・捨身技の体系と主要技一覧
柔道の立ち技である「投技(なげわざ)」は、身体のどの部位を主たる支点・原動力にするかによって大きく5つに分類されます。計68手にのぼる投技の構造と、代表的な技の顔ぶれを見ていきましょう。
投技の基本分類と技の内訳は以下の通りです。
- 手技(てわざ・16技):腕や肩の引き、手の押し引きを主動力にして投げる技
- 腰技(こしわざ・10技):相手を腰に乗せ、腰の回転や跳ね上げを利用して投げる技
- 足技(あしわざ・21技):自らの足を相手の足に掛けたり払ったりしてバランスを崩す技
- 真捨身技(まえすてみわざ・5技):自ら真後ろに身体を捨てて倒れ込みながら相手を投げる技
- 横捨身技(よこすてみわざ・16技):身体を左右どちらかの側面に倒しながら投げる技
各分類に属する代表的な技は、試合の決まり手としても頻繁に登場します。
| 分類(技数) | 代表的な技名一覧 |
|---|---|
| 手技(16技) | 背負投、一本背負投、体落、肩車、浮落、隅落、背負落、帯落、掬投、諸手狩、朽木倒、踵返、内股すかし、山嵐、帯取返、小内返 |
| 腰技(10技) | 大腰、腰車、払腰、釣込腰、袖釣込腰、浮腰、釣腰、跳腰、移腰、後腰 |
| 足技(21技) | 出足払、膝車、支釣込足、大外刈、大内刈、小外刈、小内刈、送足払、内股、大外落、小外掛、払釣込足、足車、大外車、大外返、大内返、小外返、小内返、払腰返、跳腰返、内股返、燕返 |
| 真捨身技(5技) | 巴投、隅返、引込返、俵返、裏投 |
| 横捨身技(16技) | 浮技、横落、谷落、横分、横車、横掛、抱分、跳巻込、外巻込、内巻込、袖巻込、払巻込、大外巻込、内股巻込、蟹挟(※禁止技)、河津掛(※禁止技) |
立ち技の王道である「内股」や「大外刈」は足技に分類され、豪快な担ぎ技である「一本背負投」は手技に分類されます。身体の使い方によって細かく定義が分かれている点が講道館柔道の大きな特徴です。
【固技32手を分類】抑込技・絞技・関節技の仕組みと技術体系
相手を畳にねじ伏せて制する「固技(かためわざ)」は、抑込技(10技)、絞技(12技)、関節技(10技)の計32手で構成されています。寝技の攻防において、相手の自由を奪い一本を奪取するための実践的な技術体系です。
| 分類(技数) | 代表的な技名一覧 |
|---|---|
| 抑込技(10技) | 袈裟固、崩袈裟固、後袈裟固、肩固、上四方固、崩上四方固、横四方固、縦四方固、浮固、裏固 |
| 絞技(12技) | 並十字絞、逆十字絞、片十字絞、同十字絞、送襟絞、裸絞、片羽絞、片手絞、両手絞、袖車絞、突込絞、三角絞 |
| 関節技(10技) | 腕挫十字固、腕挫腕固、腕挫膝固、腕挫腋固、腕挫腹固、腕挫脚固、腕挫手固、腕挫三角固、腕緘、足緘(※禁止技) |
固技のなかでも「抑込技」は相手の背中を畳につけて一定時間制動する技術であり、現代の国際ルールでは10秒で「技あり」、20秒で「一本」となります。一方の絞技と関節技は、相手の頸動脈や肘関節を極めてギブアップ(参った)を奪う決定力の高い技です。
なお、柔道の関節技で攻撃が許されているのは「肘関節」のみに限定されており、肩や手首、首、膝、足首への関節攻撃は厳しく制限されています。
初心者が最初に習得する「五教の技」と柔道技の難易度体系
全100技を一気に学ぶことは不可能なため、講道館では初心者が無理なく上達できるように段階的な学習カリキュラムを確立してきました。それが「五教の技(ごきょうのわざ)」と呼ばれる40手の基本投技体系です。
第一教から第五教まで各8技、計40技で構成されており、受身の取りやすさや身体の使い方の難易度に応じて順序立てて配列されています。
- 第一教(基礎中の基礎):出足払、膝車、支釣込足、浮腰、大外刈、大内刈、背負投、払腰
- 第二教(足腰の連動):小外刈、小内刈、腰車、釣込腰、送足払、体落、内股、大外落
- 第三教(より複雑な崩し):小外掛、内股すかし、跳腰、払釣込足、足車、巴投、片車、裏投
- 第四教(捨身技の導入):隅落、谷落、浮落、帯落、袖釣込腰、横落、横分、俵返
- 第五教(高等技術):横車、横掛、抱分、浮技、跳巻込、大外巻込、内股巻込、山嵐
道場に入門した初心者は、まず安全な受身を徹底的に叩き込まれた後、第一教の「出足払」や「大腰」「大外刈」などから学び始めます。難易度が高い「山嵐」や各種の巻込技、捨身技は、身体の軸が安定し受身が完璧になってから指導されるのが原則です。
意外と知らない「技の名前の由来」と伝説の大技の真相
柔道の技名には、技の動作や理合いをそのまま表したものから、情景や力学を見事に言い表した風情ある名称まで多彩な由来が存在します。
代表的な技の命名背景には、次のような興味深いエピソードがあります。
- 巴投(ともえなげ):自ら後ろに倒れ込みながら相手を頭上へ放り投げる際、両者の身体の軌道が勾玉(まがたま)を組み合わせた「巴(ともえ)の紋様」を描くことから名付けられました。
- 一本背負投(いっぽんぜおいなげ):相手の片腕(一本の腕)を自分の両手と肩深くに抱え込んで背負い投げる動作が由来です。
- 山嵐(やまあらし):明治の柔道草創期、天才柔道家・西郷四郎が得意とした伝説の必殺技。相手の右奥襟と右前襟を持ち、払い腰と大外刈の要素を同時に爆発させる強烈な手技・足技の複合技で、「山をも吹き飛ばす嵐のような威力」から命名されました。
- 地獄絞(じごくじめ):通称として有名ですが、講道館の正式名称では「片羽絞(または腕挫脚固との複合)」に分類されます。一度極まると自力脱出が極めて困難なため、恐れを込めて俗称が定着しました。
漫画や講談の世界で神格化された「山嵐」は架空の技と思われがちですが、講道館の正式な手技として現代も登録されています。極めて高度な足腰の連動と引きの強さが求められるため、現代の試合で見られる機会は非常に稀な大技です。
【最新改定】試合で使えない「柔道の禁止技一覧」とルール変遷
講道館百技として技の名前は残っていても、重大な怪我を防ぐため、あるいは試合のダイナミズムを維持するために、現在の公式試合(IJF国際柔道連盟ルール・講道館審判規定)では使用が禁止されている技が存在します。
| 禁止技・反則行為 | 禁止されている主な理由 |
|---|---|
| 蟹挟(かにばさみ) | 相手の胴体を前後に両足で挟み込んで倒す技。相手の後頭部強打や膝関節の靱帯断裂・骨折事故が多発したため完全禁止。 |
| 河津掛(かわづがけ) | 相手の足の内側から自分の足を絡めて後方へ倒れ込む技。受け手の膝関節を巻き込んで破壊する危険が極めて高く禁止。 |
| 足緘(あしがらみ) | 寝技で相手の膝関節をねじる関節技。柔道では肘以外の関節技が禁止されているため反則。 |
| 下半身への手による攻撃 (諸手狩、朽木倒など) | 帯より下のズボンや脚を直接手で掴んで倒す行為。タックル主体の膠着を防ぎ、正統な組み手争いと一本を重視するため厳しく制限。 |
| ヘッドダイブ(頭部からの突っ込み) | 内股や払腰などを掛ける際、自分の頭頂部を畳に突き刺して支点にする危険行為。頚椎損傷の重大事故を防ぐため即座に反則負け。 |
かつては豪快な決まり手として多用された「諸手狩(もろてがり)」や「肩車(旧型)」などの足取り技は、技そのものが柔道から消滅したわけではありません。形(かた)や講道館の技術体系としては百技の中に残り続けていますが、公式競技ルール上は「反則(指導または反則負け)」の対象となっています。
【柔道 の 技 一覧】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:柔道の技は現在全部でいくつありますか?
A1:講道館が公認している技は投技68手、固技32手の「全100技」です。これらを総称して「講道館百技」と呼びます。
Q2:背負投と一本背負投の違いは何ですか?
A2:組み手と腕の使い方が異なります。「背負投」は相手の襟や奥襟を両手で持ったまま担ぎ上げるのに対し、「一本背負投」は引き手を持ったまま、もう一方の腕を相手の脇の下深くに差し込んで腕全体を抱え込んで投げます。
Q3:オリンピックで脚を掴むタックル技が見られないのはなぜですか?
A3:国際柔道連盟(IJF)のルール改定により、帯より下の下半身へ手や腕で直接触れる攻撃・防御が反則行為と定められているためです。伝統的な組み手からの一本勝ちを促進し、レスリングとの差別化を図る目的でルールが統一されました。
Q4:柔道で最も難易度が高いと言われる技は何ですか?
A4:五教の技の最高位に位置づけられる「山嵐」や、タイミングが極めてシビアな「浮落」「隅落」などの空気投げ系、相手の技を瞬時に切り返す「燕返」「内股すかし」などが最難関の高等技術とされています。
まとめ:百技の奥深さを知って柔道観戦・稽古をより楽しむ
柔道の全100技は、単なる力比べではなく「精力善用」「自他共栄」の精神のもと、最小の力で最大の効果を生み出すための力学的知恵の結晶です。立ち技の豪快な投げから、寝技の緻密な詰め将棋のような攻防まで、それぞれに明確な理合いが存在します。
技の分類や名前の由来、禁止技のルール変遷を把握しておくと、テレビや会場での試合観戦は何倍も面白くなります。技の名称と身体の使い方に注目しながら、現代へと受け継がれる柔道の奥深い技術世界をぜひ堪能してください。 (出典: 柔道 の 技 一覧(Yahoo!ニュース))